
韓国メディアの報道によると、サムスン電子は社内に分散していたロボット関連組織を1つに統合し、「RX(Robotics Experience)」という新しい事業部を設立する組織再編を進めています。あわせて、韓国・亀尾(クミ)市に人型ロボットの量産拠点を建設する計画で、投資規模は約19兆ウォン(約127億5,000万ドル)にのぼるとされています。この拠点は、サムスンとフランスのタレス社が過去に共同運営していた工場の跡地を活用するものです。新事業部は、現代自動車でロボット戦略を担当していた人物が率いる見込みだと報じられています。
サムスンは家庭用ロボット「Ballie」を過去に発表するなど、ロボット分野に断続的に関わってきましたが、テスラやFigure AIなどフィジカルAI分野を積極展開する企業と比べると、これまで動きは控えめでした。今回の再編は、スマートフォン・半導体・ディスプレイなど幅広い電子部品を自社で持つサムスンが、それらを統合する「新しい最終製品」としてロボットに本格参入することを意味します。人型ロボットは今、AI・センサー・電池・精密製造など複数の技術が組み合わさる分野になっており、総合電機メーカーとしての強みを活かしやすい領域だと考えられます。
人型ロボット(ヒューマノイド)は、人間のように歩いたり物を持ったりできるロボットの総称です。生成AIの急速な進化を受けて、「考える力」を実際の体の動きに応用するフィジカルAIの分野として、世界的に開発競争が激しくなっています。サムスンは2024年末に韓国のロボット企業Rainbow Roboticsの株式35%を取得し、筆頭株主になっていました。今回の投資は、その延長線上にある動きです。
個人にすぐ影響が及ぶニュースではありませんが、世界最大級の電機メーカーの一つが人型ロボットに本腰を入れたという点で、業界の勢力図に影響を与える可能性があります。すでに参入している米中企業に対し、日本・韓国メーカーがどう対抗していくか、今後の展開が注目されます。
サムスン電子は、社内のロボット組織を統合し、約19兆ウォンを投じて人型ロボットの量産拠点を建設する計画を進めています。まだ日本語では詳しく報じられていない話題ですが、フィジカルAI分野の勢力図を見るうえで押さえておきたい動きです。
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